美容師30年のベテランが遭遇した驚愕のクレーマー体験

美容師として約30年のキャリアを誇るサスケが、忘れられない衝撃的な顧客体験を赤裸々に語ります。常連客の無理難題、想定外の展開、そして定休日にまで及ぶ波乱の2日間。プロフェッショナルとしての葛藤と決断、そしてサービス業の在り方について深く考えさせられる、実話に基づいた衝撃のエピソードです。美容業界で働く方々はもちろん、サービス業に携わるすべての人に読んでいただきたい、心に響く体験談をお届けします。

目次

はじめに

美容師として30年近くのキャリアを積んできた私、サスケです。長年の経験の中で、様々なお客様と出会い、多くの喜びと苦労を味わってきました。今回は、私が経験した中でも特に印象に残っている、あるクレーマーの方とのエピソードをお話しします。

この出来事は今から7~8年ほど前のことです。当時の私は、いつものように salon で営業していました。そんなある日、常連のS様がパーマをかけに来店されました。

S様との出会いと通常の対応

S様は何度もご来店いただいているお客様で、いつも私が担当していました。S様の髪質は非常に痛みやすく、通常は最も優しいトリートメントパーマを使用していました。これまで何度も施術を重ねる中で、S様の髪質や好みを十分に把握していたつもりでした。

予想外のリクエストと難しい判断

その日、S様から予想外のリクエストがありました。「今日はいつもよりしっかり、強めにかけてほしい」というのです。私は即座に違和感を覚えました。S様の髪質を考えると、強めのパーマ剤は負担が大きすぎるからです。

私は丁寧に説明しました。他のパーマ剤を使うと髪に負担がかかりすぎてしまうこと、まとまりが悪くなる可能性があること、最悪の場合はパサつきが出てしまう可能性があることなどを、これまでの経緯も含めて何度も説明しました。

しかし、S様は聞く耳を持ちませんでした。「お客の私が大丈夫って言うんだから大丈夫よ!いいからやってよ!強めにかかっても自分でなんとでもできるから」と強く主張されたのです。

長引くカウンセリングと決断

このカウンセリングだけで20~30分ほどかかったと思います。S様の主張にも一理あると考えた私は、最終的にしぶしぶパーマをかけることにしました。しかし、内心では大きな不安を抱えていました。

予想通りの結果と予想外の反応

不安は的中しました。当店の少し強めの薬剤(1剤)は通常約15分ほど置く薬剤ですが、わずか6分でかかり具合をチェックすると、既にかなりかかっていました。

すぐに2剤を塗布し、適正時間で流して、お席にご案内しました。結果は予想通り、いつもの緩めパーマとは違い、しっかりとかかりました。

私としては、多少強めにかかったものの許容範囲内だと考え、ほっとしたのもつかの間でした。S様の反応は予想外のものでした。

「こんなにかかってたら仕事に行けない(怒)」

私は驚きを隠せませんでした。「はいっ?????」

クレームの始まりと対応

S様は、カウンセリング時に何度も説明したリスクについて、「そんな話は聞いてない」と主張し、「やり直して」の一点張りでした。私は途方に暮れましたが、お客様の要望に応えるべく、対応を考えました。

いつものトリートメントパーマでかけ直すことを提案しましたが、当日に2度もパーマをかけることは髪のダメージを考えると危険です。そのため、最低でも3日は間を空けたほうが良いことを説明しました。

しかし、S様は「明後日会社があるから明日やって!」と主張されました。さらに困ったことに、翌日は当salon の定休日でした。

予想外の展開と妥協

S様は定休日であることを知らないと言い、「どうにかして!」と迫ってきました。私は苦渋の決断を迫られました。

「分かりました。しかし定休日で午後はどうしても外せない用事がありますので、大変申し訳ありませんが午前中の早い時間でも大丈夫ですか?」と提案しました。

しかし、S様の返答は予想外のものでした。「無理!私も午前中外せない予定があるから11時なら来れる!!」

午後の予定は金融機関との打ち合わせで、変更は不可能でした。仕方なく、私のそれをキャンセルし、S様のパーマに全力を注ぐ覚悟をしました。

定休日の準備と予想外の展開

翌日、定休日にもかかわらず、私は1時間前にsalon に到着し、準備を整えました。真夏だったため、冷房を入れ、店内清掃やタオル畳みなどを行い、30分前には万全の態勢を整えました。

その間、S様のパーマについて様々なシミュレーションを行い、いかなるオーダーにも対応できるよう頭を使っていました。

しかし、11時になってもS様は現れません。S様はいつも5~10分ほど遅刻する方でしたが、この日は待てど暮らせど来ません。途中で連絡を試みましたが、電話にも出ていただけませんでした。

大幅な遅刻と驚きの理由

結局、S様は45分の大幅遅刻で到着しました。「ちょっと遅れちゃったぁごめんねぇwww」と笑いながら謝罪されましたが、私の心中は穏やかではありませんでした。

さすけ

45分ってちょっとなの???

しかし、プロフェッショナルとして感情を抑え、最新の注意を払いながら施術を行いました。結果的に、いつものスタイルが完成しました。

さすけ

綺麗に仕上がって本当によかった(^^)/

衝撃の事実と美容師としての決断

施術後、S様は満足そうに「あ~よかった。これで明日から無事に会社に行けるわぁ」とおっしゃいました。そして、機嫌が良かったのか、こんな言葉を漏らしたのです。

「今日の朝も時間あったから犬の散歩に1時間くらいかけて~」

私の頭の中で警報が鳴り響きました。午前中の外せない予定が犬の散歩だったのか。しかも時間があったにもかかわらず、45分も遅刻してきたのか。

S様がお帰りになった瞬間、私は「ないわぁ~~」とつぶやきました。

結論:プロとしての決断

翌日、この出来事に納得がいかない私は、美容師人生で初めて、このお客様を出禁にする決断をしました。

私も経営者として、「お客様は神様」という精神を大切にしています。美容師である以上、お客様の美しさのために全力を尽くし、可能な限りオーダーを形にする。とにかく一生懸命にやる。この精神は常に持ち続けているつもりです。

しかし、いくらサービス業とはいえ、店側で働いているのも人間です。一生懸命やっても伝わらない人もいるのだと、この出来事を通じて痛感しました。

おわりに

この経験は、私にとって大きな学びとなりました。お客様の要望に応えることは大切ですが、同時にプロフェッショナルとしての判断も重要であること。そして、mutual respect(相互尊重)の精神が、サービス業において欠かせないものだということを再認識しました。

これからも美容師として、お客様の美しさと満足のために尽力していきますが、同時に、健全なsalon 運営とスタッフの働きやすさも大切にしていきたいと思います。

この経験が、同じ業界で働く方々にとっても、何かの参考になれば幸いです

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